企業経営者と社員研修責任者の皆様へ

望月義博が、カーショップ、カーディーラーの皆様に
本当にお役に立てる研修について考え発信しています。

第43回 PLACEBO(プラセボ)偽薬

大学で心理学の授業を聴講しプラセボ(偽薬)の事を学びました。プラセボとは本物の薬のように見えますが、薬として効く成分は全く入っていない偽物の薬のことです。

医師が不眠を訴える患者に対して、睡眠薬の継続治療が危険だと判断した場合に、ビタミン剤を睡眠薬と偽って処方し患者に安心感を与えた事例等があるそうです。

このプラセボの話を聴いて私は子供の頃、母が話してくれた笑い話を思い出しました。

「お母さんはね、若い時、お父さんと結婚する前だけど、
 満州に行って関東軍に納品する醤油工場に勤務していたの。
 仕事は帳簿の作成だけど、関東軍の主計少尉さんが時々その帳簿を調べに来るの。
 その主計少尉さんが若くて、とってもハンサムで、・・・・・・・・・」

(この話は長くなりテーマから外れるので短縮します。)

「醤油工場にはね、たくさんの満州の人達が働いていて、
 お母さんは満州の人達に名医さんと呼ばれていたの。
 お医者さんだったのよ。」

「本当? 嘘だろ」

「そのわけはね、あるとき満州の若い女の子が風邪を引いたらしく、
 咳が出て頭が痛いと言っていたの。
 そこでお母さんは歯磨き粉をオブラートに包んで渡し、
 これは風邪によく効く薬だから、夕ご飯を食べたらこの薬をのんで、
 すぐに寝なさい、と言ったの。

 次の日、その女の子は風邪がなおり元気いっぱいで会社にきてね、
 あのお薬は本当に良く効いた。
 高価なお薬を有り難うと何度も、何度もお礼を言われたの。
 それからお母さんは名医さんだ、お医者さんだといわれるようになったのよ。

 当時、満州の人達は貧しくて、薬なんか生まれてから一度も飲んだことがなかったから、
 本当の薬だと信じてしまったのね。
 本当に信じて飲むと風邪ぐらいは治ってしまうのよ。
 でもお母さんはおかしくて、おかしくて笑いを抑えるのに大変だったわ。」

風邪の薬です(中身は総合ビタミン剤)

「何だ、ニセ医者じゃないか。」

という話でした。


プラセボ(偽薬)が見破られた時。

私は新入社員にマナー講習を担当する後輩の講師に注意をしている事があります。

それは偽講習はするなという事でした。

受講者は新入社員です。講師が話しているビジネスマナーは社会人としては当たり前のことで、講師は完璧に実践している。自分も早くビジネスマナーを覚え実践しようと努力します。

でも、講師がビジネスマナーを実践していない事が分かると新入社員は疑います。講師は大勢いる受講者の顔と名前を全員覚えられませんが、受講者はたった一人の講師の顔と名前をすぐに覚えます。

あの講師は話している内容と実際の行動が違う、あの講習内容は理想論なのか、現場は違うのではないのか。「まじっすか」「やばい」等の言葉も実際は使っているんだ。「なあんだ、一生懸命ビジネスマナーを覚えなくてもいいじゃん。」


講師は自分が話したビジネスマナーを100%実践するようにして下さい。

100%は出来なくても、いつも自分が話したビジネスマナーは実践する様に心掛けて下さい。

実践していないことを新入社員に気付かれると、講習で話したことすべてが偽ものの講習(偽講習)と思われてしまいます。

一度疑いを持った受講者は、タイヤの組み替え実技講習で事故を起こさない為の安全作業の手順さえ疑問に感じ、安全作業の手順より、効率を重視した危険な作業手順を覚えようとするかもしれません。

2015年9月4日



 


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