企業経営者と社員研修責任者の皆様へ

望月義博が、カーショップ、カーディーラーの皆様に
本当にお役に立てる研修について考え発信しています。

第52回 リーダーシップについて考える
「その2 部下の評価 リーダーは非情であれ」

年末年始はTVを見てゴロゴロしていた。気になった番組はプロ野球選手の戦力外通告を受けた家族のドキュメンタリーだ。

結婚式を目前に戦力外通告を受けた選手がいた。結婚し奥さんが妊娠中なのに戦力外通告を受けた選手もいた。家庭の状況を考慮しない球団の非情さが同情を誘っていた。

年始は箱根駅伝だ。実績はあるのだがメンバーから外された選手が給水担当として、一生懸命並走している。彼の悔しい気持ちをアナウンサーが代弁していた。

戦力外通告をした監督と同様に、企業のリーダーは部下を評価する。良い評価をして抜擢、昇格させる場合もあるが、逆に悪い評価をして降格、格下げにする場合もある。これはリーダーの一番重要な仕事である。

例えば、ラグビーは15人でやるスポーツだ。16人ではルール違反になる。1名抜擢したら、1名を降格させなければならない。だからリーダーは今、絶好調のメンバーを15人選ぶ。

経験が少なくても最近調子が良くて、期待できる選手はどんどん起用する。しかし、過去にどんなに素晴らしい実績があっても、最近調子の悪い選手はメンバーから外す。

そこには本人の希望や家庭の状況が入る余地はない。過去の実績は関係ない。今なのだ。

明日の試合に勝たねばならない。リーダーは感情に左右されてはならない。しかし、リーダーだって人間だ、選手に同情する時もある。

その選手の家庭の状況をよく知っている。一緒に汗を流した仲間だ、簡単には切り捨てられない。もう一度、以前の様な実績を出してくれるかもしれないと、根拠はなくても期待してしまう時もある。

そして、選手を抜擢する時にポイントがある。どの選手もみんな頑張っている、やる気はある。一軍のメンバーになりたい。

ではなぜ、あの選手が選ばれて、私は選ばれないのか。過去の実績や、最近の成績はあまり変わらないのに、なぜだ。

リーダーはチームの中に感情的なしこりを残さない様にしなければならない。その為には、なぜこの選手を抜擢したのか、好き嫌いではない、依怙贔屓ではない、感情的な判断ではないことをメンバー全員に納得させる必要がある。

例えば、50メートルを何秒で走るのか、全員の実績を誰にでもわかる様に一覧表を作り、壁に張り出したらよいと思う。その順位は客観的な事実なのでメンバー全員が納得するだろう。サッカー選手は体脂肪率まで比較されるという話を聞いたことがある。

企業のリーダーの場合は、部下一人ひとりの目標達成率、対前年比などの数値があるので、それを関係部署全員にオープンにすれば良いと思う。

新人研修会でよく話していた事がある。

野球選手は誰でも、ホームランを打ちたい。三振はしたくない、でも三振してしまう事がある。三振してしまったら、その後なにをするかである。

「監督に、彼は去年何本もホームランを打った。
 しかし今日の試合では三振ばかりだ。
 次の試合でも三振するかもしれないと思われる選手と、
 次の試合はホームランではなくても、ヒットぐらいは打つだろう、
 と思われる選手の違いは何だと思うか」

という質問を受講者にしていた。

会社は学校ではない。リーダーは教師ではないのだ。メンバーの短所を指導し強化する。メンバー全員のレベルを上げる為の努力をするよりも、個々のメンバーの長所だけを集めてチームを作る。

そうすると個々のメンバーは自分で短所に気付き、自分で直そうと努力する。これがマネジメントだと思う。

過去の業績にとらわれない、常に今なのである。

明日、全力が出せるベストコンディションのチームを作る為に部下の評価を行うのである、非情な評価をしなければならない時もあるだろう。それを遣り終えてこそ、リーダーには「勝負は時の運、不運もある」という言葉が贈られるのだ。

2016年1月25日



 


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