企業経営者と社員研修責任者の皆様へ

望月義博が、カーショップ、カーディーラーの皆様に
本当にお役に立てる研修について考え発信しています。

第102回 志願という強制、目標というノルマ

「 不死身の特攻兵 
  軍神はなぜ上官に反抗したか
  組織の理不尽な命令には屈するな 」

新聞広告の大きな活字を見つけ、急いで、この本を買って読みました。

9回特攻兵として出撃し、戦果をあげて生還したということは、とても信じられませんでした。あの時代に、こんな事が本当に許されたのだろうか。

この本を読んで感じたことはリーダーの語る精神論と、その理不尽な命令に抵抗する事でした。

会社の方針がおかしいと思った時、その業務命令に抵抗する事は、上着のポケットに退職願いを忍ばせて上司と話をしなければなりません。

歴史小説等では主君の横暴を家臣が、死をもってお諫めするという場面が出てきますが、戦争で死ねと言う命令に抵抗して生きる事が、どれほど困難な事か想像も出来ませんでした。

特攻隊では飛行機の故障で不時着する以外は、全員死んだものと思っていました。

「お言葉を返すようですが、死ぬばかりが能ではなく、
 より多く敵に損害を与えるのが任務と思います。」

この発言は即刻逮捕、軍事裁判にて死刑になるかもしれないと思います。

上官に対して死を覚悟している人間の言葉は一番強く、この言葉に私は感動しました。

そしてリーダーの精神論は「頑張ろう」という言葉が使われ、今でも企業の中に生きていると思います。

まだ若かった頃の私は、部下に夜討ち朝駆け、休日出勤、サービス残業はあたりまえ、千三つ(千軒飛び込み営業をすれば三軒くらい見込み客がいるという事)を実行させ、流した汗は必ず報われる、と部下に熱く語りかけていました。

その後で「今夜一杯飲もう」と皆で居酒屋に行き、自分が一番先に酔っぱらって、大きな声で、「皆で根性を見せよう。」と精神論をくどくどと語り、部下も納得していると思っていたのです。

「精神を語るのは、リーダーとして一番安易な道です。
 職場の上司も、学校の先生も、スポーツのコーチも、演劇の演出家も、
 ダメな人ほど「心構え」しか語りません。
 心構え、気迫、やる気は、もちろん大切ですが、
 それしか語れないということは、りーダーとして中身がないのです。
 本当に優れたリーダーは、リアリズムを語ります。
 現状分析、今必要な技術、敵の状態、対応策などです。
 今何をすべきか、何が必要かを、具体的に語れるのです。」

私も上司から指示されました。そして私も同じように部下に指示していました。

「俺がやってきたことだからお前らもやれ、
 俺にで出来たことだから、
 お前らにもできるはずだ」

まさに精神論です。

特攻が志願と言う命令だったように、会社の目標はノルマだったのです。

この本を読んで、私も精神論を語るリーダーだったと思いました。

でも私は「最後の一機には私が乗って行く」と言うのではなく、先頭を飛行し、俺に続けと翼で合図します。

残念ながら、今はこれが一番いい方法なのだと、自分自身を納得させ、部下の模範になりたいといつも思っていたのです。

鴻上 尚史 著  不死身の特攻兵 より一部引用


2018年3月5日



 


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