企業経営者と社員研修責任者の皆様へ

望月義博が、カーショップ、カーディーラーの皆様に
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第108回 リーダーの曖昧な指示と具体的すぎる指示

残念ながら作者や本の題名を忘れてしまったが、歴史小説の中にあった面白い話を思い出した。

殿様が食事の用意をした家臣から、食事の感想を聞かれた時の話だ。

「殿、お食事の味はいかがでございましょうか」

殿様は考える。

ここで「不味かった」と言ったら食事の用意をした、この家臣は腹を切るかもしれない。

「旨かった」と言ったら、明日も同じ料理が出てくるかもしれない。

二日続けて、同じ料理を食べるのは辛い、ではどのように話そうかと悩んで、曖昧な返事をしたという話だった。

これでは家臣は困ってしまう。

味付けは薄かったのだろうか、濃すぎたのだろうか。

明日はどんな料理を造ればいいのだろうか。

悩んでしまうのである。

殿様は、今日の料理については曖昧に返事をして、「明日はサンマの塩焼きが食べたい」とハッキリ言えばいいのだ。

アメリカンフットボールの選手が悪質なタックルをして、相手チームの選手に怪我をさせた事が毎日ニュースで流れている。

監督やコーチからの指示は、

「相手チームを潰してこい。」

これは一般的だが曖昧な指示だ。

「相手チームのクオーターバックを潰してこい。」

これは具体的な指示だ。

「相手チームのクオーターバックに怪我させて来い」

この指示は具体的で詳細すぎる。

目標が明確で選手は勘違いをすることはないが、プレー中に自分の判断を入れることが出来なくなる。

リーダーの指示は解りやすく、曖昧な表現は避けるべきである。

でも曖昧な指示が良い場合もある。

部下の判断で失敗したら、それをフォローして部下の成長をサポートをする為に、わざと曖昧な指示をするリーダーもいる。

しかし、責任逃れを考えて曖昧な指示をするリーダーもいるのである。

良い成果が出た時は、

「俺の指示通りにやったから成果が出たのだ」

と言い、失敗した時は部下から疑問点に関する質問や、その対策の提案があっても無視をしていて、

「あいつは何を聞いていたのだ。
 俺はそんな指示はしていない」

そして関係者には、

「今回の失敗は部下とのコミニュケーションが不足していたことが、
 原因だった、反省している」

と言うのである。

リーダーは部下の成長を考えて指示をしなければならない。

成果ばかりを気にしていると、指示が細かくなり過ぎて、現場では状況に対応した判断が出来なくなってしまう事がある。

成果よりも、まずは部下の成長を第一に考えなければならない。

殿様は、

「サンマの塩焼きが食べたい、
 でも真っ黒に焼きすぎるなよ」

この程度の指示をして家臣に、ちょうどいいサンマの焼き具合を考えさせるのです。


2018年6月6日



 


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